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助成事業レポート

森林環境や建築⽣産に携わる⼈々の声をもとにした家具の制作を通して、⽊材の経路を辿り、つながりを結びなおすプロジェクト

  • 年度:2024年度

  • 申請者名:建築ダウナーズ

森林環境や建築⽣産に携わる⼈々の声をもとにした家具の制作を通して、⽊材の経路を辿り、つながりを結びなおすプロジェクト

申請者名

建築ダウナーズ

プロフィール

菊池聡太朗、千葉⼤、吉川尚哉によるデザインチーム。
宮城県仙台市を拠点に、2019年より展覧会の空間設計や、什器、家具の設計/制作を共同で⾏う。

URL・SNS等

https://www.instagram.com/kenchiku_downers/

事業概要

これまでの建築⽣産や森林環境に携わる⼈たちへのインタビューや彼らとの関わりを、⽊材の経路や素材の使い⽅、作り⽅に反映しながらデザインした椅⼦を制作しました。それらを使ったトークイベントやオープンスタジオなどを通して、⼭と材と⼈のつながりを辿りなおし、関わり⽅を想像する機会をつくりました。

事業の詳細

 私たちはふだん什器や家具を制作するために⽊材を使いますが、リサーチを始める前はそのほとんどがホームセンターで⼊⼿した四⾓く整えられた材であり、⽊が⽣えていた⼭から材がどのように辿り着いているのか想像できないことに気づきました。そこで、県内の林業や建築⽣産に携わる様々な⽴場の⽅にインタビューを始めました。経済や産業構造の変化とともに、⼭や⽊材の役割や価値、⼈とのつながりも変化したこと、それによる課題を⽬の当たりにする⼀⽅、かつて共同体と⼭との間にあった豊かな営みの話や、現代においても粘り強く⼭や⽊を通した仕事に向き合っている⽅たちの話もお聞きしました。
 そのような⽅々と協働し、⼭の⽊を⾃分たちで⼊⼿し、運び、加⼯するという、ひとつながりの経験をしながら、2024年度は、これまで⾏ってきたインタビューを、かたちや作り⽅に反映し、個々⼈から聞いたエピソードを表すような10種類の椅⼦を制作しました。それらの椅⼦に実際に座ってもらい、⼿触りや形を感じながら材や⼭とのつながりを想像するトークイベントを⾏いました。
 また、オープンスタジオでは、椅⼦やこれまでのインタビューの展⽰のほか、材料を加⼯する過程に参加するワークショップも⾏いました。丸森の⼭の⼿⼊れをしている⽅や、⼭の採集物からインクを開発しているデザイナーをゲストに招き、材料の⽣産者や作り⼿、使い⼿が交流する場にもなりました。

実施イベント

イベント名

日程

会場

総来場者・参加者数

丸森の⼭での塗料の材料の採集

2025年1⽉12⽇

Woods and People MARUMORIが整備する丸森町の「親林」

117⼈

椅⼦の試座会とトークイベント
「やまなみに腰かける」

2025年1⽉26⽇

book cafe ⽕星の庭

採集した材料を使った塗料制作実験

2025年1⽉30⽇

吉勝製作所

建築ダウナーズオープンスタジオ
「ウッズ・イン・ザ・バックミラー
-やまなみに腰かける-」

2025年2⽉14⽇〜24⽇

共同紙⼯株式会社敷地内
建築ダウナーズの作業場

オープンスタジオ関連イベント1
「⼭の⼿⼊れをしている⽅たちと⽊の
スツールをつくる」

2025年2⽉15⽇

共同紙⼯株式会社敷地内
建築ダウナーズの作業場

オープンスタジオ関連イベント2
「丸森の⼭の⼟を使った塗料の公開制作」

2025年2⽉20⽇

共同紙⼯株式会社敷地内
建築ダウナーズの作業場

実施体制

主催

建築ダウナーズ

協力

共同紙⼯株式会社、Woods and People MARUMORI、YUIKOUBOU、book cafe ⽕星の庭

助成

公益財団法⼈仙台市市⺠⽂化事業団