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助成事業レポート

鯨井謙太郒 〈舞踏計画 剝製の光へ〉「UBUSUNA異聞」仙台公演&関連企画「からだの原風景」展

  • 年度:2024年度

  • 申請者名:KENTARO KUJIRAI コンペイトウ

鯨井謙太郒 〈舞踏計画 剝製の光へ〉「UBUSUNA異聞」仙台公演&関連企画「からだの原風景」展

申請者名

KENTARO KUJIRAI コンペイトウ

プロフィール

振付家/ダンサー。仙台市出身。笠井叡に師事。仙台・東京を拠点に国内外にて活動を行う。世田谷美術館美術大学身体表現講師。第50回舞踊批評家協会賞新人賞受賞。令和元年度宮城県芸術選奨舞踊部門新人賞受賞。

URL・SNS等

https://kujiraikentaro.com

事業概要

仙台・東京を拠点に国内外で活動するダンサー/振付家・鯨井謙太郒の新作舞踏「UBUSUNA異聞」公演および関連企画「からだの原風景」展を実施しました。東北/仙台の人々の生活や文化の土台となる「産土」を捉え直し、身体の原風景の再発見とその新たな価値の創出を目的に、新時代の舞踏作品として発表しました。

事業の詳細

 エル・パーク仙台で上演した『UBUSUNA異聞』では、「産土(うぶすな)」という概念を一地域に閉じず、人のアイデンティティの根幹として再解釈し、観客に問いかける作品として創作しました。舞踏を基軸に、正史からこぼれ落ちた歴史のリサーチを音楽や詩と融合させ、東北・仙台の民俗文化を現代的な視点から再構築しました。
 本作は鯨井謙太郒の「舞踏計画」の一環として海外公演を経ており、ロンドンでは五つ星のレビューを獲得するなど、地域性を超えた舞台芸術として高く評価され、また、仙台公演では河北新報に紹介記事が二度掲載され、劇評も大きく取り上げられるなど、全国的な注目を集めました。
 関連企画『からだの原風景』では、東北・仙台の文化的水脈を掘り下げる多様なイベントを開催し、土方巽『疱瘡譚』や城戸朱理監修『遠野物語』の上映、専門家を招いたトークイベントなどを通じ、東北の伝承や失われた身体性を現代の視点から見直す試みを行いました。期間中、延べ200名以上が来場し、来場者とアーティストがフラットに交流する稀有な機会となりました。
 また、貞山運河での舞踏映像制作や「四谷用水音頭」に基づく新たな踊りの創作など、今後の活動につながる展開も生まれ、舞踏が地域文化を掘り下げ、普遍的な表現へと昇華する手法として有効であることをあらためて確信しました。今後も仙台の文化的水脈を探求し、身体表現を通じて国内外へ発信していきます。

実施イベント

イベント名

日程

会場

総来場者・参加者数

鯨井謙太郒 〈舞踏計画 剝製の光へ〉「UBUSUNA異聞」仙台公演

2025年1月17日(金)

エル・パーク仙台 スタジオホール

297人

〈舞踏計画 剝製の光へ〉「UBUSUNA異聞」仙台公演関連企画「からだの原風景」

2025年1月21日(火)~ 26日(日)

Gallery TURNAROUND

実施体制

主催

KENTARO KUJIRAI コンペイトウ

協力

慶應義塾大学アート・センター/土方巽アーカイヴ、土方巽アスベスト館、城戸朱理、小野田桂子、zeropoint、新しいからだ舎、月のピトゥリ

助成

公益財団法人仙台市市民文化事業団